【読書泊】宿泊しながら図書館の本が読める!本好きにはたまらない『月のホテル』の魅力にせまる!(山形県酒田市)

 こんにちは、静田です。
 今回は山形県酒田市にある『月のホテル』を紹介していきます。

 ここはビジネスホテルという位置付けで読書泊に特化している訳ではありませんが、タイトルの通り、宿泊者なら隣接する図書館の本を部屋に持ち込める全国的にも珍しいホテルとなっています。

 実際に泊まってみると観光・ビジネス利用としてだけではなく本の世界に浸れる工夫がなされていて、読書泊にはうってつけではないかなと思っています。

 ホテルの魅力を知っていただくと共に、興味をもっていただけたら嬉しいです。

目次

『月のホテル』とは?

『月のホテル』客室内のタブレットより

 『月のホテル』は山形県酒田市にあるビジネスホテルです。

 月明かりが優しく照らすような「心地よい夜」をコンセプトに、空に浮かぶ月をのんびりと眺められるような心地よい空間を提供しているそうです。

 ホテルは『月の湊』と呼ばれる複合施設内にあり、同じ建物にはレストラン『月のみち』やミニコンビニなどがあります。

 さらに酒田市立中央図書館や観光案内所が入った建物『ミライニ』と併設されており、外に出ることなくホテル↔︎図書館・レストランなどを行き来できます。

このホテルの何が魅力なのか?

では早速、『月のホテル』の魅力を紹介していきます。

魅力その①:ホテルの内部が別世界

 ホテルの受付に行こうとすると、さっそく夜の道を思わせるロビーが広がります。

 ロビーではお子様向けの絵本から漫画、小説、詩集など、約1,000冊の本を取り揃えられているそうです。

 薄暗い内部の中で月光を思わせる幻想的な空間は、足を踏み入れただけでどこか心安らぐ感じがあってとても印象的でした。

 また、月をモチーフにした読書灯や酒田市産材の杉を使用した座り心地のいい椅子、月のホテルオリジナルで調合したアロマなど、読書に集中できるような工夫もなされていました。

 ロビーなどに飾られた伝統工芸品は、ホテルが掲げる”地域と共に生きる”をコンセプトをもとに、ロゴデザインやは山形・酒田の企業や団体さんの協力により展示されているそうです。

 こうしてお客さんを楽しませつつ、地域に貢献するホテルの理念はとても良いですよね。

 そして滞在中はコーヒーを好きな時に飲めます。
 「本のお供にはコーヒーでしょ!」と思っている僕としては、非常に嬉しいサービスでした。

 蓋も備えているので、部屋に持ち込むのはもちろん、ロビーで過ごす時に一休みするのもオススメです。

なおコーヒーの提供時間は15:00~21:00 / 7:00~10:00なので、チェックインが遅くなる方はご注意を。

魅力その②:高級感にあふれた客室で、ゆったり過ごせる!

 今回泊まったお部屋は”エコノミーダブル”です。

 眺望を重視した作りになっており、窓に沿って長机が設置された”ENGAWA DESK”となっています。

 そしてこのホテルでは上質な睡眠を提供できるよう、ベッドはシモンズ製で、枕はロフテー社製など寝心地に定評のある寝具を取り揃えているというこだわりっぷり。

 僕も旅の疲れも十分に癒せました。

 浴室はユニットバスとなっており、またお風呂はガラス張りで、ロールカーテンを開けると大きな窓から室内や窓の景色を見ることができます。

 シャワーにもこだわりが見受けられ、一般的なシャワーに加えてオーバーヘッドシャワーもありました。

 アメニティーはご覧の通りで、歯ブラシなどの一般的なものから、コットンやボディータオルなど痒いところに手の届く道具が揃っていました!

 ただ旅行サイトの注意書きにありましたが、今回僕は宿泊した”エコノミーダブル”は価格が一番安い分、眺望はあまり良くありません。

 実際ホテルから外を覗くと、空調設備にあふれた屋上の景色が手前に広がり、お世辞にも良い景色とはいえませんでした。

 またENGAWA DESKは窓から景色を眺めることに特化していることからチェアがありません。

 そのため、読書などするだけならそこまで気にならないかもしれませんが、PCなどの作業は長時間だとやりにくいかもしれません。

 眺望の良い部屋やL字デスクのある部屋もあるため、予約の際は、用途に合わせて部屋を選ぶといいでしょう。

魅力その③:図書館・ロビーの本が客室で読める!

画像:酒田市中央図書館 公式サイトより

 冒頭でもお伝えしましたが、このホテルではロビーや併設する図書館から本を持ち出して部屋で読むことができます。

図書館とホテルは目と鼻の先

 ホテルに隣接するこの『酒田市中央図書館』は30万冊の蔵書をかかえているため、気になっていた著者や本などもきっと見つかると思います。

エッセイ作りの際に図書館から拝借した本

 そして図書館から本を持ち出す際、特別な手続きなくそのままホテルへ持って行けます。 
 客室に持ち出したらチェックアウトまで返せばOKです。

 なお建物の外に持ち出すとセンサーが反応するので、部屋へ持ち出す際は建物内からホテルへ行くようにしてください。

 読もうとした小説を読むのはもちろん、仕事や創作などで資料を集めたいなど、読書でも創作でも有意義な時間を過ごせるのは間違いないと思います。

魅力その④:朝食バイキングのクオリティーが高い!

 『月のホテル』と同じ建物内にはレストラン『月のみち』があり、ホテルの朝食などはこちらで召し上がることになります。

 このレストランでは、使用される食材も山形県で作られた野菜や魚などが使用されており、地産地消にも積極的とのこと。

 実際、ビシネスホテルの朝食とは思えないほど、ビュッフェの一つひとつの料理はクオリティーが高かったです!

 以下は僕が訪れた時の様子です。
(時期や食材事情によりバイキングの内容も変わりますので、気になる方は公式サイトなどで事前に確認しておきましょう)

 ライブキッチンが設けられており、注文と同時に出来立てのオムレツや酒田ラーメンを提供してくれます。

 オムレツは注文時に伝えれば、ハム・チーズ・なめ茸の具材を入れることもできるので、自分好みのオムレツを熱々のうちに召し上がれます。

 酒田ラーメンは醤油ベースのスープなのですが、味はあっさりだけどスープはコクがあり、なおかつ程よく茹で上げた麺とスープが絡まってとても美味しかったです!
 ミニラーメンではありますが、正直、下手なラーメン屋さんより全然クオリティーは高いです。

 また地産地消ということで、山形県の郷土料理でもある”むきそば”や”玉こんにゃく”、そして”芋煮”もあります。

 この酒田市は庄内地方ということで、芋煮も味噌味をベースにした庄内風で用意されていました。
 豚肉やキノコ、ネギなどの具材にみそ味がしっかり染み込んでいて、豚汁とは違うとても懐かしい味わいでした!

 ちなみに、芋煮と言っても地方によって味付けや具材が異なり、山形市などがある村山地方は牛肉と醤油ベースの味付けで、そして庄内では豚肉と味噌ベースで味付けがなされています。

 ほかにも宮城や福島・岩手においても芋煮は違うので、興味のある方はぜひ調べてみて下さい。

 サラダコーナーはこんな感じ。
 キャベツや玉ねぎ・ワカメなどメジャーなものから、ミックスビーンズアボカドなど、あまり見ないようなものまで勢ぞろいで、健康志向の人には嬉しい内容となっていました。

 そして山形県といえば、お米!
 このホテルで、山形県が誇るお米『つや姫』と『ひとめぼれ』の食べ比べができます!

 昨今は『令和の米騒動』で以前より純米が手に入りづらい状況なだけに、ちゃんとしたお米が好きなだけ食べられるというのは嬉しかったです。

 あとは蒸し野菜や漬物、焼き魚やハンバーグ、パンなど大人から子供まで満足できる料理が揃っています。

 そしてデザートも忘れてはいけません。
 ヨーグルトや山形で採れたデザートのほか、ガトーショコラやバナナケーキなどのミニケーキに、三種類のアイスクリーム。

 甘いもの好きである僕としてはデザートもケーキも美味しかったのですが、個人的に驚いたのが、このアイスクリーム。
 一般的なアイスと比べて全然硬くなく、むしろアイス専用スプーンで軽く取れるほど柔らかかったです。 

 あと撮りそびれしまいましたが、ドリンクもジュースやコーヒー、牛乳など一通りは揃っていました。

 総じて、品目数はやや控えめでしたが、その分料理の一品ずつに力を入れているといった形でした。

 ちなみに朝食をつけていない人、もしくは宿泊していない人でも、当日料金を支払って食べることもできます。

朝ビュッフェの時間は7:00〜10:00まで。
大人(中学生以上)2860円、子供1430円です。

(2025.6月現在)

魅力その⑤:交通のアクセスがとても良好!

 酒田での観光や仕事の拠点として造られたこともあり、公共交通機関からホテルまでのアクセスが非常に良好です。

 酒田駅から目と鼻の先にあるだけでなく、山形・仙台・庄内空港などと結ぶ高速バスの発着場もホテルから出てすぐの場所にあります。

 特に他所から酒田へ到着するバスは、ホテルの玄関前に停車してくれるので雨の日でも傘をさすことなくホテルのロビーに行くことができます。

魅力その⑥:酒田市の中心地なので、観光の拠点にしやすい!

 ホテルが酒田の中心部にあるため、酒田の観光名所を周るうえで拠点にしやすいのも魅力の一つです。

 一例として、ホテルから数キロ圏内にはかつて米倉庫として使用された観光名所”山居倉庫(さんきょそうこ)”のほか、国指定名勝に登録された庭園が広がる”本間美術館(ほんまびじゅつかん)”、少し距離は離れますが、桜の名所で有名な”日和山公園”(ひよりやまこうえん)など。

 特に山居倉庫は片道20分ほどの距離にあるため、朝のウォーキングやランニングがてら足を運んでみるのもいいでしょう。

まとめ

画像:酒田市中央図書館公式HPより

 ロビーや併設する図書館の本が客室で読めるだけでなく、ゆったり出来るような工夫がされていたので、ホテルのテーマである『心地のよい夜』にまさに相応しいのかなと思いました。

 朝食バイキングもハイクオリティで、個人的には大満足です!

 ただ前述の通り、今回泊まった”エコノミーダブル”は眺望が少し残念だったので、次回泊まるならもう少し景色のいいお部屋にしてもいいかなと思います。

 また、ホテルには大浴場や温泉などリラックスできる設備が乏しいので、ホテルでゆったり過ごすというよりは、「何か作業しつつ読書もする」というビジネス向けの使い方が合っているのかなと思います。

 それでも酒田の中心地にあるため観光の拠点にしやすく、さらに酒田駅や仙台・山形へ向かう高速バスとのアクセスも非常に便利なので、読書泊のほかビジネス・観光利用でも十分に活用できるホテルだと思います。

 山形県酒田市を訪れた際には、ぜひ『月のホテル』を利用してみてはいかがでしょうか?

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