【三陸鉄道にも乗れる!】盛岡・宮古など岩手県を手頃に回れる『きたいわてぐるっとパス』の解説と利用のコツ!
交通系フリーパスはよく見かけるものからローカル限定のマイナーなものまで沢山あります。
今回はそんなローカル限定のフリーパスでも変わり種である「きたいわてぐるっとパス」を解説していきます。
やや癖のあるきっぷですが、盛岡や二戸・宮古など岩手県北側の主要な街を手軽に回れるだけでなく、
うまく使えば数千円以上お得にもなるので、興味のある方はぜひ参考にして下さい。
「きたいわてぐるっとパス」とは?

「きたいわてぐるっとパス」は、岩手県北地域の鉄道とバス(IGRいわて銀河鉄道、JRバス東北、三陸鉄道、岩手県北自動車)を乗り継いで周遊できるお得な3日間乗り降り自由のフリーパスです。
このフリーパスは「ぐるっと」と書かれている通り、一方向であればどの駅から乗り降り自由という少し変わったフリーパスになっています。
フリーパスは右回り用・左回り用の2種類あるので、自分の予定やいきたい場所に合わせてどちらで回るか決めるといいでしょう。
逆に反対方向へは利用できず別料金が発生するので購入の際は間違えないようにしましょう。
紙きっぷのほか、スマホによるデジタルパスの2種類あります。
ただ紙の切符は二戸・盛岡など一部の駅でしか購入できないので、他の地域から利用するつもりならデジタルパスで事前購入する方が断然スムーズです。
- IGRいわて銀河鉄道線: 盛岡駅~二戸駅〜金田一温泉駅
(二戸〜金田一温泉に限り往復利用可) - JRバス東北(スワロー号): 二戸駅~久慈駅間
- 三陸鉄道線: 久慈駅~宮古駅間
- 岩手県北バス: 宮古駅前~盛岡駅前間
※いずれも右回りor左回りの一方向に限り乗り降り自由(ルートと反対方向へは別料金)
デジタルパスでの購入方法
アプリ『RYDE PASS』から購入できます。


アプリをダウンロード後、生年月日などの基本情報を入力して、フリーパスの名前を検索すると購入可能です。




【右回り】か【左回り】かいずれかタップして購入しましょう。

購入方法はキャッシュレスで、現金不可。
クレジットカードのほかPayPayが利用可能なのでいずれかで利用しましょう。
利用できる路線の解説
以下、各路線について解説していきます。
・IGRいわて銀河鉄道線: 盛岡駅~金田一温泉駅間

所要時間:盛岡〜二戸:片道1時間10分前後
東北地方ではよくみる通勤型の列車ですが、車内はロングシートとクロスシートが交互に配置されており、車窓は一応楽しめます。
ただ通勤通学の手段になっているためか、車内は学生や高齢者など地元の人々で混雑しやすいです。
実際、昼過ぎの時間帯に盛岡から二戸まで乗り通した時も大半の席が埋まっていました。
時間帯によりけりだとは思いますが、朝や夕方などはそれなりに混雑するためやや静かに過ごしづらいかなという印象です。
・JRバス東北(スワロー号): 二戸駅~久慈駅間


所要時間:1時間10分ほど
高速バスなどでよく見かけるバスですが、これでも路線バス。終点まで片道1時間ちょっとですがその間トイレ休憩などはないので、事前に軽食や飲み物を購入したり用を足すなどしておきましょう。
また後述しますが、この路線がフリーパス内で一番本数が少ないので時刻表はしっかり確認しておきましょう。
・三陸鉄道リアス線: 久慈駅~宮古駅間

所要時間:1時間30分前後
フリーパス路線の中では一番ハイライトな路線です。
走行する堀内駅〜白井海岸駅間は海の眺望がよく、特に三陸鉄道きっての眺望スポットである堀内〜野田玉川間の安家川橋梁(あっかがわきょうりょう)では速度を落として運転してくれます。


車内はボックス席に広めのテーブル・トイレも備わっているので、景色を眺めながらゆったり鉄道旅が楽しめると思います。
ただ、基本的に車両は1両から多くても2両なので、観光客などが集うと車内はすぐ混雑します。

観光目的で利用する人も多い路線なので、ゆったり利用するなら平日などなるだけ人の少ない日時を選ぶといいでしょう。
・岩手県北バス: 宮古駅前~盛岡駅前間

所要時間:1時間40分(特急)〜2時間20分前後(急行)
盛岡・宮古を結ぶ都市間バス。特急と急行の2種類あり、所要時間が異なるため注意。
両者を結ぶ主要な移動手段なので旅行者やサラリーマンなど利用者はそれなりにいます。


リクライニングシートの座席にコンセントもあるので、車内では快適に過ごせると思います。
また車内にトイレはありませんが途中の道の駅でトイレ休憩が設けられているので、安心して利用できます。
どれぐらいお得か?
単体で買うのとフリーパスとではどれだけやすくなるか。実際に計算すると次の通りです(金額:2025年11月時点)
- IGRいわて銀河鉄道 盛岡駅~金田一温泉駅: 1970円
- JRバス東北 二戸駅~久慈駅: 1570円
- 三陸鉄道 久慈駅~宮古駅: 1890円
- 岩手県北バス 宮古駅前~盛岡駅前: 2200円
これらを単純に片道で一周した場合の合計運賃は7630円。
そしてこのフリーパスが5200円なので、2400円程度お得になります。
(昨今は物価高による値上げが多いので、公式サイトで最新の料金は常に確認してください)
使いこなすためのコツ
・スワロー号(二戸〜久慈)の時間に合わせて旅程を組む

どの路線も元々本数は多くないのですが、中でも二戸〜久慈のJRバス『スワロー号』は1日に5本しかなく、そのうえ時間帯によっては次の接続まで1・2時間後という事も。
他の路線は1〜2時間に1本とまだ本数はあるので、この『スワロー号』に合わせた方が全体の旅程も組みやすいと思います。
公式サイトでは親切にも右回り・左回りの接続ダイヤが掲載されているので、そちらでもダイヤを確認して下さい。

・普段なら行きにくい沿線観光地にも注目してみる

盛岡や宮古など岩手の主要な都市を回るのもいいですが、どうせならこのフリーパスでしか行けない場所へいくのもオススメです。
フリーエリア内で個人的に注目な沿線観光地は【金田一温泉(きんだいちおんせん)】と【普代(ふだい)】です。

【金田一温泉(きんだいちおんせん)】は二戸市にあり、座敷わらし伝説でも有名な由緒ある温泉地です。駅からは少し離れますが、「カダルテラス金田一」をはじめ日帰り温泉が楽しめる施設も多いので宿泊でも、あるいは温泉目的でよるのもいいでしょう。

そして【普代(ふだい)】は三陸リアス鉄道の沿線にあり、岩手県で一番小さな村。
昆布などの特産品も有名な場所ですが、体力がある方はぜひハイキングをオススメします。
ここは福島県〜青森県までのハイキングコース【みちのく潮風トレイル】があるのですが、ここのトレイルは世界でも珍しく海沿いを歩くコースとなっており、美しいリアス式海岸を眺めながらハイキングをする事ができます。
主要コースも駅から目的地まで9キロ前後、2〜3時間ほどと比較的短く、目的地からバスで駅にも戻れるので旅程に組みやすいと思います。
行く予定なら事前に普代村のバスの時刻表なども確認しましょう。
ただ、最近では熊の出没が全国で相次いでいます。今のところトレイルコース近辺では観測されていないようですが、念のため熊除けの鈴など準備は万全にしておきましょう。
沿線自治体のHPで熊出没情報が見られるので、そちらでも一度はチェックしておくといいかもしれません。
・本など、車内で長時間過ごせるグッズを用意しておく
いずれの路線も一度乗車すると1時間〜2時間は車内で過ごすこととなり、山奥など圏外になる箇所を多く走行します。
本を読んだり事前に動画をダウンロードしておくなど、電波がなくても過ごせるよう準備しておくといいでしょう。
注意点
・購入時に右回りor左回りを間違えないように
上記の通り片道でしか周遊ができず、フリーパスも【右回り】と【左回り】の二つがあります。購入時に間違えないようにして下さい。
・山田線(盛岡〜宮古)は利用不可
現在(2025年時点)、岩手県北バスと山田線の実証実験として山田線の乗車券で県北バスに乗車できる特例があります。
ですが特例はフリーパスには適用されませんので、山田線利用時は別料金が必要です。
もっとも、両都市間を結ぶ山田線は1日に4往復しかなくバスよりも時間がかかるのであまり困らないとは思いますが、山田線に乗車するつもりの方は注意して下さい。

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